[7] tp16 なべぶた足チャートの使用方法

(1) なべぶた足チャートとは
株のチャートで最も有名で一般的に使用されているのはローソク足ですが、
このローソク足の四角部の実体の体積に出来高も表示できたら、更に見やす
くなりその特殊チャートにローソク足の見方や解釈を応用すれば一歩先を行
く投資活動をできるのではないかと考えました。

(1-1)鍋蓋足チャートの書き方
具体的には図8-1aを見て解るように、実体部の横幅に出来高を表示します。
それ以外はローソク足と同じ内容です。

(図tp16-1 鍋蓋足チャートの書き方)



(1-2)鍋蓋足チャートとローソク足チャートの比較
具体的なチャートで比較すると、図8-1cは通常のローソク足ですがこの例の場合
はExcelで書いた自作のローソク足で出来高も同じチャート内に表示しているので
比較的見やすいが、一般的にはローソク足チャートの出来高の棒線は別枠
表示でありローソク足と出来高を合わせて一瞬で判断するのは難しい状況です。

それに比べ図8-1bの鍋蓋足チャートは、出来高も合わせて表示されているので
「買い検討」を抽出した1/22日の表示は横幅も広く落下して来たのを受け止めて
いる感じを読み取ることができます。本例の場合は実際に翌日から上昇しました。

(図tp16-2 2008/1/22買い抽出したチャート例)



(1-3)鍋蓋足チャートの命名について
出来高を横軸に取る解析ツールとしてアームズチャートがあると聞いたことが
あります。しかし、アームズさんの書いたチャートを見たこともないし、アーム
ズチャートの本を読んだこともないので、実際のアームズチャートがどんなもの
かは知りません。そのチャートは日本語としては「出来高対応チャート」と呼ぶ
ようですが、今回著者の開発したツールも出来高を横軸に取るのでことによる
と「出来高対応チャート」と同じものかも知れません。

しかし、Excelでこのチャートを書きますがExcelに内臓されたチャート作成機能
ではなく、図形の大きさや表示場所は全てマクロで計算してオートシェイブで
表示する等ゼロから独自に考えたものであり、ツール名も独自に付けることに
しました。

本チャートでは天井付近で横長の長四角が出現することがあります(図8-1d参照)。
これに上髭が付いていると木の鍋ブタのように見えるのと、実際に上ブタとなり
それ以上いかないケースもあるので鍋蓋(ナベブタ) と命名しました。

木の鍋ブタと言っても若い人は見たことのない方が多いと思いましが、
図8-1e が鍋蓋の写真です。著者の場合は片田舎の山の中で育ちましたが
小学校のころまでは家には囲炉裏(いろり)があり、図8-1eのような鍋がよく
かかっていました。そんな訳で「鍋蓋足チャート」と命名しましたが、日本的な
名前でありすっかり気に入って自己満足しています。

(図tp16-3 2008/6/19に売り抽出例)



(1a)ワークシートメニューへ追加した項目クリックで実行
Excel2007ではリボンに「アドイン」が追加され「アドイン」クリックで追加メニューが
表示されます(図8-21b参照)

(図tp16-4 メニューへ追加例:Excel2007)



(2) 実行ダイアログの表示
追加したメニューの「実行メニュー表示」クリックで図8-22aのユーザーフォーム
を表示します。各種操作はこのダイアログから実行できます。
(図tp16-5  実行ダイアログの表示)



(2)-1 データ収集の最終日指定
 [1]鍋蓋足チャート.xlsを開いた時は本日の指定となっています。
 [2]過去の株価を取得する場合はその「年」「月」「日」を入力(取得最終日指定)
 [3]取得最終日が本日の場合、「Yahoo!ファイナンス時系列データ」に本日分が
   追加される20:00頃までは取得データは前日までのデータです。

(2)-2 本日データの追加
 [1]本日株価の追加は、「本日追加」をONでYahoo!ファイナンス「今日の値動き」
データが追加されます。
 ・ただし、取得最終日の指定が土曜日、日曜日等は追加しないようにガードして
ありますが祝日は、 開催最終日データを追加します。その場合はデータが
  ダブルので「今日の値動き」はOFFにするようにして下さい。
[2]リアルタイムの現在値データ取得 の場合は「本日を楽天RSS」をONにします。
 ・この機能は楽天証券と契約している方のみが使用できます。

(2)-3 データ取得日数の指定
 [1]取得日数は以下のチェックで指定します。
   *2:約100日(標準指定)、*4:約200日、*8:約400日、*16:約800日
   *24:約1200日、*32:約1600日
 [2]データ取得日の表示
 ・Webの表示は1ページに50件であり、*2にチェックの場合は2回*50件で100件
  取得となります。ただしこの50件は開催日の日数であり、休日/祝日を正しく
  省いて50日を出すのは難しいので、概略日数(本マクロでは70日)で計算して
  います。したがって概略値で計算したスタート日を表示しますが実際に取得
  するデータのスタート日と多少異なります。

(2)-4 実行銘柄の指定
 [1] 多数銘柄の実行は、銘柄リストList1〜List3をチェックで指定できます。
   ・なお、リストは事前に「ファイル指定」ボタンで使用ファイルを指定しておきます。
   ・ファイル指定後「ファイル登録」ボタンクリックでそのファイル名とパスが
    保存されます。次回はList1〜List3指定でそのファイルを実行できます。
   ・銘柄txtファイルの詳細については、「PART3(3)-1txtファイルを事前に
    作成」を参照願います。
 [2]特定の1コード実行はコード番号ボックスにダイレクトに銘柄コードの4桁数字
    を入力します。

 [3]銘柄リストList1〜List3の1コードを指定して実行のケースではスピンボタンを 
   クリックしてリストの番号を変更して指定することができます。

(2)-5 各銘柄のデータは残さずチャート未作成の高速実行
 ・「高速解析」ボタンクリックで実行をスタートします。
 ・(2)-6項はリストは250銘柄以下を奨励ですが、それより多い場合はこちらで
  実行できます。
 ・抽出結果をメモリー(配列)に記録し、リストの全銘柄を終了後にまとめて表示します。
 ・まとめ表示の買いは「kai月-日シート」、売りは「uri月-日シート」に表示します。

(2)-6 データを保存しチャートも表示して実行
 ・「データを保存しチャート表示」ボタンクリックで実行をスタートします。
 ・1銘柄1シートにデータを保存し鍋蓋足チャートも同時に表示します。
 ・解析結果は各シートのG列に表示します。
 ・全シートの解析結果は「解析結果シート」にまとめて表示します。
 ・本ケースは全銘柄のデータをシートへ残しチャートも表示の関係で時間が掛かり、
  銘柄数が多いと途中でエラーになことがあります。マクロに数量制限は特に
  入れてありませんが、リストは基本的には250銘柄以下を奨励します。
 ・なお、Excel2007はチャート表示に時間が掛かるので10銘柄以下を奨励します。

実行時間
上記の2種類の実行方法の実行時間は下記の結果でした。日経平均に採用の
「225銘柄」を対象にして、「本日追加」はOFFで行いましたが、3台のPCで実行
した関係でPCの性能が異なり単純には比較できませんが、概略時間として
参考にして下さい。
 
(2)-5項の 「高速解析」ボタンクリックで実行の測定結果
  Excel2000:2分57秒、 Excel2003:2分03秒、 Excel2007:2分42秒
 
(2)-6項の 「データを保存しチャート表示」ボタンクリックで実行の測定結果
  Excel2000:4分09秒、 Excel2003:3分22秒、 Excel2007:16分15秒
 
【注意】Excel2007ではチャート表示に時間が掛かる関係で、チャートありと
     なしでは実行時間に約10倍の相違があります。したがって、Excel2007
     では数銘柄のチャート目視チェック以外は「データを保存しチャート表示」
     機能を使用しないことを奨励します。

(2)-7 「買い抽出条件」or「売り抽出条件」の抽出指数の指定
以下に示すように本マクロでは多数のパラメータを自分で指定できる方式となって
います。(2)-7では比較する指標値の設定の説明ですが、(2)-8で示す移動平均
日数を変更した場合は取得したデータの計算結果が変わるので、その場合は
この7項の指数の見直しも必要です。

 [1]出来高指数 :出来高移動平均と比較しこの指数以上のを抽出する
             (平均日数指定は(2)-8[1]参照)。
 [2]乖離率   :10日移動平均と終値の乖離率がこの指数以上を抽出
          (平均日数指定は(2)-8[2]参照)。
 [3]ボリンジャー:ボリンジャーバンドのシグマ値がこの指数以上を抽出する
          (平均日数指定は(2)-8[3]参照)。
 [4]四角縦幅  :縦幅は始値-終値の差を率で代用し、本指定%以内を抽出。

  以下の[5][6]パラメータ設定はメニューよりおこないます(図8-22b参照)。
 [5]「買い」ケースで乖離率と出来高率を特別に指定
 [6]「売り」ケースで乖離率と出来高率を特別に指定
 ・乖離率が大きく「良い抽出」になる場合があるが、[1]項の出来高が未達成で
  抽出できないケースを救済する目的でこの2項目があります。

(図tp16-6  特殊パラメータメニュー)



 [7]連続抽出カット:毎日連続して落下の場合(売り抽出は上昇)抽出結果が
   連続して外れることがあります。
 ・その場合「連続抽出カット」ONで防止できます。ただし、買い抽出は終値が
  前日より上昇、売り抽出は終値が前日より落下を確認後抽出する関係で
  抽出日が遅くなる欠点があります。
  (買い抽出はOFF、売り抽出はONが標準設定です)

 [8]抽出後の結果逆行も表示
 ・抽出結果を数日間にわたりまとめて表示した場合、「買い検討」と抽出されても
  抽出日の終値から実際はその後下がることも多々あります。の場合は外れ
  抽出であり、結果が逆になった場合は、解析結果一覧表からその銘柄を削除
  して表示します。表示にしたい場合は「ON」にします。

(2)-8 解析日数の指定
以下の[1]〜[6]は実行ダイアログでなくメニューの「取得日数」からの指定です
  (図8-22c参照)。
(図tp16-7  取得日数の指定メニュー)



 [1]出来高平均日数は「出来高用取得日数」から設定
 [2]乖離率の移動平均日数は「乖離率用取得日数」から設定
 [3]ボリンジャーバンド移動平均日数は「Σ用取得日数」から設定
 [4]終値最安値の取得日数は「安値の最安値取得日数」から設定
 [5]終値最高値の取得日数は「高値の最高値取得日数」から設定
[6]シートの解析結果表示日数とは、「データを保存しチャート表示」で実行した
   場合の「解析結果」シートへ表示する抽出チェック日数を指定する(1〜5日)。

(2)-9 パラメータ指数の保存と再利用
図8-22aに表示されているパラメータのデフォルト指数は数百銘柄を解析して
出来るだけ多くの銘柄に対応できる値になっています。
したがって特定の1銘柄を見た場合はもっと最適値があります。抽出の精度向上
に向け抽出方法の改善やパラメータ値の改善は永遠の課題ですが、指数を変更し
てその抽出結果がよかった場合は前述、(2)-7[1]〜[6]、(2)-8[1]〜[5]の指数を
保存しその指数表を使用できる機能があります。(図8-22d参照)。

(図tp16-8  パラメータ指標制御)


 [1]使用する指標を指定
  ・このメニュー項目をクリックで登録一覧が表示されるので番号を指定する。
  ・指定した「登録番号」のデータを「指標保存」シートから取り出し、実際に使用
   する「指標」シートの所定の位置へ貼り付けます。

 [2]現在設定の指標を保存
  ・このメニュー項目をクリックで現在使用中の指標データは「指標保存」シート
   へ記録されます。
  ・この時「指標表名称」に表示の名称も一緒に記録します。
  ・なお、この操作は「指標保存」シート記録しますが、Excelファイルを保存しな
   いと次回開いた時残っていません。ファイル保存は「ファイル登録」ボタンク
   リックでできます。また、Excelを閉じる時上書き保存でも同じくファイルは保存
   されます。

 [3]登録済みの指標を削除
  ・このメニュー項目をクリックで登録一覧が表示されるので登録番号を指定
   で削除できます。

(2)-10 チャート表示日数の指定
 チャート日数の指定 → 指定日数は20〜80の範囲(標準は60日)

(2)-11 チャートの四角にヒゲ(高値/安値)の表示
  本チャートにおいて出来高を主体に判断する場合、ヒゲがない方が見やすい
  ケースがあります。そんな時は「高値安値のヒゲ非表示」ONで、始値-終値の
四角に付くヒゲが消えます図8-22eが実行例です。同じチャートの髭付きの
  例は図8-1bです比較してみてください。
(図tp16-9  ヒゲ(高値/安値)の非表示例)


(図tp16-10  チャート例)


(3)-2 図8-23bは「データを保存しチャート表示」で実行した「解析結果」シートへ
    の表示例
(図tp16-11  「解析結果」シート表示例)


(3)-3 図8-23cは「高速解析」で実行した「kai月-日」シートへの表示例

(図tp16-12  「kai月-日」シートへの表示例)


(3)-4 図8-23dは「高速解析」で実行した「uri月-日」シートへの表示例

(図tp16-13  「uri月-日」シートへの表示例)


(3) メニューのその他の項目
以下の3項目はメニューのその他の項目から実行できます(図8-25a参照)
(図tp16-16  メニューのその他の項目)


 [1]高速抽出のtxt化 → 「高速解析」の実行結果を銘柄リストにする
 [2]高速抽出のtxt化率付き →「高速解析」の実行結果を率付き銘柄リストにする
 [3]チャートのgif保存 → 作成したチャートのgif保存




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